長期優良住宅とZEH住宅は両方ともに住宅性能の高い住まいのことですが、ZEHは「省エネ性能が高い家」、長期優良住宅は「孫の代まで快適に住めるような長持ちする家」と定義分けがされています。
こちらでは、長期優良住宅とZEHの違いをテーマに、それぞれの基準やメリットなどを紹介していきます。
長期優良住宅とは、長期にわたり良いコンディションを維持して住める建築基準で建てられた住宅を指します。長期優良住宅と認定されるには、耐震性などの安全の確保や断熱性を高めるなどの環境への配慮といった幾つかの事項が定められています。
長期優良住宅に認められれば、長期間快適で安全な家に住めるだけでなく、次のようなメリットを得ることができます。
長期優良住宅の認定基準について解説していきます。
長期優良住宅の大前提である長期にわたり良い状態で使用するために、「耐震等級3」と「劣化対策等級」といった構造躯体や設備を持っていることが必要です。
良好な景観の形成であったり、地域の居住環境の維持や向上に配慮された要件であることが必要です。また、環境に優しく快適に過ごせる「断熱等性能等級5以上」という省エネ性能が確保されていることも含みます。
良好な居住水準を確保するために、一定面積以上の住戸面積を有していることが必要です。
耐用年数が短い内装と設備について、清掃や点検、補修、更新といったメンテナンスを行う措置が講じられていることが必要です。
2022年10月1日に一部の長期優良住宅制度の認定基準が改正されました。新しい認定基準では省エネ基準が引き上げられます。
以前は断熱等性能等級4(6地域でUA≦0.87)という基準でしたが、2022年10月以降は「断熱等性能等級5(6地域でUA≦0.60)」と「一次エネルギー消費量等級6(BEI≦0.8)」をクリアしなくてはなりません。
これらの性能性を向上させるには、断熱材や建具、設備などを高い性能のものに替えることになるため今まで以上に費用がかかる可能性があります。
ZEHは「ゼロ エネルギー ハウス」のことで、一次エネルギーである石炭や石油、天然ガスなどの使用を抑えることで地球温暖化を防いで環境を守ろうとする省エネ住宅のことです。
具体的には高性能の断熱性と太陽光発電システムや蓄電池を備え、エネルギー収支ゼロを目指すものとします。ZEH住宅では次のようなメリットを得ることができます。
ZEH住宅と認定されるには、太陽光発電システムを設置して再生可能なエネルギーを導入することと、高い断熱機能を取り入れて基準値をクリアする必要があります。
強化外皮基準とは、屋根や壁、断熱材といった住宅を囲う外側の断熱性能を判断する基準です。そしてUA値とは、外皮から逃げる熱量を表す数値のことです。強化外皮基準は地域区分を設けていますが、いずれの地域に住んでいてもZEH住宅のUA値0.4~0.6以下という厳しい基準をクリアする必要があります。
一次エネルギーとは、石油や天然ガスといった自然界にある物質によるエネルギーのことです。電気は二次エネルギーになります。
再生可能エネルギーとは、太陽光や水力などの自然に存在するエネルギーのことです。ZEH住宅の場合、太陽光発電システムを設置するのが一般的です。
「ZEH住宅は省エネ性能の高い家」、そして「長期優良住宅は子供や孫の代まで長く住める家」と定義分けされるのがわかりました。
2022年以降は長期優良住宅についても断熱等性能等級が4から5にレベルが上げられるなど、省エネ性を求められています。これから住宅を建てようと検討されているならば、世界情勢による光熱費の高騰問題なども考慮してZEH住宅はおすすめです。
コンディションを維持したまま長く住みたい、という希望であれば長期優良住宅にも対応したプランを組み入れてはいかがでしょうか。
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画像引用元:岡田工務店公式サイト(https://g-labo-house.com/works/2023/04/new-31.html)
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